私の部屋がかつて「ゴミ屋敷」と呼ばれ、無数の虫たちの楽園と化していた頃、私は自分の人生が完全に終わったのだと思い詰めていました。きっかけは些細なことでした。仕事の激務で掃除がおろそかになり、気づけば足元にコンビニの袋が散乱し、いつの間にか床が見えなくなっていました。最初に虫の存在を意識したのは、ある夜、暗闇の中でスマホをいじっていた時のことです。画面の光に誘われるように、一匹の小さな茶色の虫が私の手の上を這いました。悲鳴を上げて振り払いましたが、その日から私の不眠の日々が始まりました。部屋を片付けようとゴミの山を少し動かすたびに、そこから想像を絶する数の黒い影が四方に散っていくのです。それはまるで、部屋全体が生きているかのような錯覚さえ覚えさせる光景でした。殺虫剤を一缶使い切っても、焼け石に水でした。家具の裏にはカビと虫の死骸が堆積し、独特の酸っぱい臭いが鼻をつきました。私が脱汚部屋を決意したのは、隣の部屋の住人から「異臭がするし、廊下にまで虫が出ている」と苦情を受けた時です。このままでは居場所を失うという恐怖が、虫への恐怖を上回りました。私は防護服代わりに古いカッパを着込み、マスクを二重にし、ゴーグルを装着して、地獄のような掃除を開始しました。一番辛かったのは、長年放置された水回りの掃除です。排水溝から溢れ出したドロドロの液体の中に、無数のコバエの幼虫がうごめいているのを見た時は、吐き気を催して何度も中断しました。しかし、ゴミ袋が一つ、また一つと積み上がるにつれ、私の心の中にあった重い霧が晴れていくような感覚がありました。三日間、不眠不休で掃除を続け、最後の一袋を外に出した時、床に差し込んだ朝日がどれほど眩しかったか、今でも忘れられません。その後、プロの業者に依頼して強力な消毒を行ってもらい、私の部屋は元の姿を取り戻しました。今は、毎日床を拭き、ゴミを溜めない生活を徹底しています。あの時の虫の感触や羽音は、今でもトラウマとして残っていますが、だからこそ二度とあの地獄には戻らないという強い意志を持っています。
ゴミ屋敷の虫問題を解決した私の体験談